痛くなる前に通う歯医者――“予防”で守る、あなたの歯と健康

患者さん向けのお役立ち歯科情報

「最近、歯医者に行ったのはいつですか?」

この質問にすぐ答えられる人は、意外と少ないかもしれません。「痛くなってから行く」「歯が欠けたから」「詰め物が取れたから」——そういった“トラブルが起きてから”通うのが、まだまだ一般的です。

でも、歯や歯ぐきの健康を守るには、「痛くなる前の受診」こそが大切なんです。

虫歯も歯周病も、早期発見・早期対応ができれば削る量を最小限に抑えられますし、抜歯に至るリスクも大幅に下げられます。

そして何より、“自分の歯で食べられる”という未来を守ることにつながります。

今日は、「歯を守るためにできること」を、予防歯科の観点からお伝えしていきます。

【 なぜ“予防”がそんなに大事なのか?】

虫歯も歯周病も、発症してから治療を始めるのでは、どうしても歯や歯茎にダメージが残ります。どんなに丁寧に治療しても、「一度削った歯」「失った骨や歯茎」は元には戻りません。

だからこそ、“未然に防ぐ”ことが何より大切なんです。

定期的なチェックで、初期虫歯や歯周病の兆候を見逃さず、進行を止める。

そして、再発を防ぐためにセルフケアとプロフェッショナルケアの両輪でアプローチする。

これが、これからの歯医者さんの役割だと私は考えています。

【検診・メンテナンスの本当の意味】

予防といえば「定期検診」が思い浮かぶと思いますが、実はただ“診てもらうだけ”では不十分です。

ポイントは、「前回と比べてどう変わったか」にあります。

・ブラッシングがうまくいっている部分が改善していれば、しっかり褒める。

・新たに磨けていない場所が出てきていれば、その原因を一緒に探す。

・生活習慣やお口の使い方の変化にも注目する。

この「前回との比較」を通して、患者さん自身がモチベーションを高く保ちながら、改善を実感していくことができます。

また、クリーニングやPMTC(プロによる清掃)で、セルフケアでは落としきれないバイオフィルムや歯石も除去。これにより歯周病の進行も防げます。

【セルフケアは“順番”も大事です】

ご自身でできるケアの中でも、毎日のブラッシングとフロスは基本中の基本。

特に大事なのは、

  • 歯と歯茎の境目(歯周ポケット)
  • 歯と歯の間(歯間部)

この2つを意識して丁寧に磨くことです。

そして意外と知られていないのが、フロスはブラッシングの“前”に行うことが推奨されるという点。

なぜなら、フロスで歯と歯の間の汚れを先に取り除いておくことで、その後の歯磨き粉に含まれるフッ素が、歯間部にもしっかり届くようになるからです。これは虫歯予防において非常に効果的です。

【生活習慣も“予防”の一部です】

セルフケアと同じくらい重要なのが、日々の生活習慣の見直しです。

たとえば…

  • 喫煙:歯周病の最大のリスク因子のひとつ。治療効果も出づらくなります。
  • 糖尿病:歯周病との相互関係が強く、全身の健康にも影響します。
  • 間食や甘い飲み物の頻回摂取:虫歯菌は“回数”が大きく関係。例えば、仕事中にカフェオレをちびちび飲んでいると、口の中はずっと酸性のままになります。

こうした習慣は意識しないと見直せませんが、実は「予防歯科」の観点ではとても大事です。

歯科は、“お口の病気”だけでなく、全身の健康にも関わる診療科なんです。

【まとめ:歯医者は、“治す場所”から“守る場所”へ】

「痛くなってから行く場所」ではなく、「痛くならないように通う場所」。

それが、これからの歯医者の姿です。

そして、予防の主役はあなた自身です。

私たちはそのお手伝いをするパートナーでありたいと思っています。

「最近、歯医者行ってないな…」

そんな方は、ぜひ一度、気軽に検診に来てみてください。

あなたの歯と健康を、一緒に守っていきましょう。

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